References and Related Materials


キング関連の文献その他の紹介です。


The Shawshank Redemption:The Shooting Script (1995) Frank Darabont, Newmarket Press, ISBN 1-55704-246-2

映画「ショーシャンクの空に」の撮影台本。目次は次の通り:

この映画のファンにはこたえられない内容の詰まった一冊。 収録された台本はドラフトで、実際の映画と細部で異なりますが、 ダラボンが各シーンについて撮影時の裏話も交えつつ、何故変更されたのかを 解説してくれます。また、映画版で挿入された、原作に無いエピソード に関する話も。

また、前書きで、キングとダラボンがいかにして知り合い、「ショーシャンク〜」 の映画化が現実のものになったかが語られるのも興味深いところ。 以前、 掲示板に書いた要約を上げておきます。

[KingとDarabont] キングは、フィルムスクールの学生や駆け出しの監督が彼の短編をショ ートフィルムにしたいと 求めて来た時には快く応じている。権利料は1ドル。映画好きのキング は、それが自分を楽しませて くれる映画というものに対する恩返しだと思っている。フランク・ダラ ボンもそんな若手監督の 一人だった。当時20歳のフランクが映画化権を求めたのは "Night Shift" 中の "The Woman in the Room"。 多くの監督がホラー要素の強い短編を選ぶのに対し、その選択はやや奇 妙だった。しかし3年後、完成した フィルムは見事な出来だった。キング自身が自分の作品の映画化で気に 入ったというほんの半ダース程の 作品のひとつに数えている。

(ダラボンの「The Woman in the Room」はビデオ化されています。 観る価値有り。)

なお、この本の収益はすべて、AIDSのリサーチとチャリティに寄付されるそうです。

The Green Mile:The Screenplay (1999) Frank Darabont, Simon&Schuster, ISBN 0-684-87006-1

映画「グリーン・マイル」の撮影台本。内容は次の通り。

例によって、前書きで、「グリーン・マイル」の映画化の話がどのように始まったかが 明らかにされます。

[グリーン・マイルの]パート1が出版される6週間くらい前に--- 丁度その頃、私はパート3にかかっていて、一体この話がどういう結末に 向かっているのかなんて皆目見当がついていなかったんだが--- フランク・ダラボンが電話をよこしたんだ。それはほんとにただの 「よう、元気か」ってな、何気ない電話だった。僕等は共通の知り合いの こととか、最近の映画のこととか、お互いの最近やってることについてしばらく 雑談した。

「そういや」、私は切り出した。「ひょっとすると僕は今、人生最大の失敗を やらかそうとしてるかもしれない」そう言って私は、この連続小説のプロジェクトと その概要についてフランクに話したんだ。

私があらすじを話し終えたあと、長い沈黙があった。とうとう私がフランクに まだそこにいるのかと尋ねようとした時、彼が低い、考え深い声で言ったんだ。 「いいかい、そいつがすっかり終わって、外へ連れてあるけるようになったら、 真っ先に家によこしてくれないか」

(キングによる前書きより)

一方、ダラボンはこう語ります。

私はまた刑務所へと送り返された。それもこれもキングのせいだ。キングが どうしてるかなと、気軽に電話してみただけなのに、5分も話した頃、 彼が最近考えているストーリー「グリーンマイル」のアイディアを聞いて、 参っちまった。…… 電話を切るまえに、もしその話が仕上ったら、 最初に映画化の話をさせてくれと約束したんだ。

…… 第一巻 "The Two Dead Girls" が出版社から送られて来たのは、 それが本屋に並ぶ1週間程前だった。読んですぐに、これは映画にしなければ ならないと決めた。付け加えておくと、数ヵ月前の電話での会話でスティーブが 話してくれたあらすじ以外には、残りの5巻で話がどう転ぶかってのは 知らなかった。……

第一巻を読んでどんなにエキサイトしたかって、彼に電話するかわりに すぐにコロラドへの飛行機を予約したんだ。キングはそこでTV版の「シャイニング」 を撮っていた。……

…… [撮影現場のホテルの] ボールルームに入ってゆくと、ちょうどキングその 人が幽霊ジャズのビッグバンドを指揮しているところだった。…… 撮影の合間に スティーブは私を見つけて、目をぱちくりさせて、一体全体こんなところで 何をやってるんだと尋ねた。私は彼のえりをひっ掴むと、ぶんぶん振り回しそうな 勢いで言った。「グリーン・マイルのことで来たんだ」。

スティーブは肩をすくめて答えた。「え、ああ、うん。わかったよ。そうだ、 このシーンでエキストラ出演しないかい」

(ダラボンによる前書きより)

シーン毎の解説はついていませんが、原作、この脚本、そして映画を見比べる ことにより、創作の軌跡をいくばくかを辿ることができるでしょう。

なお、この本の収益はすべて、ALS(筋萎縮性側索硬化症、あるいはルー・ゲーリック病) の調査とチャリティに寄付されるそうです。


[Addicted to Stephen King] [A Slice of My Life]
Shiro Kawai
shiro@lava.net