The Shining (TV Series)


原作との最大の相違点は、Jack Torranceの末路でしょう。 原作ではDannyを3階の廊下の端に追い詰めた時、 一瞬もとのJackの人格が表に現れ、 それをJackに乗り移ったモノが槌で文字通り叩き壊します。 自らの頭を槌で繰り返し強打する、という描写にはすさまじいものがありました。 その後、Jack「だったもの」は完全にホテルに巣食う悪しきものに変化し、 ホテルと共に最後を迎えます。

TV編では追い詰めた後、もとのJackが一瞬現れ、再び悪霊の支配下に置かれるも、 ボイラーを止めに行った先で再びJackが現れ、自らの手でボイラーを爆発させる ことになります。彼の肉体はそこで消えますが、 10数年後、Dannyの卒業式にて現れます。 一方ホテル自身の悪霊はまだ生き延びていることを最後に匂わせる映像で終ります。

「物語のその後」も、原作のエピローグはわずか事件の1年後。 Danny達はようやく立ち直りかけていますが、その将来は不明なままです。 TV編では、Jackに救いを導入しただけでなく、立派に育ったDannyも見せて 観客を安心させています。 確かにTV版の方が物語として落ちをきちんとつけているのだけれど、 原作の思い切りの良さに比べるとちょっと甘いような気もしてしまうのです。

原作の発表から20年。キングも最近は鬚をたくわえ、 髪に白いものも混じってきました。 若い頃のような冒険は出来ないということなのでしょうか。 それとも、openなままにしておいたDannyの将来が実はずっと 気になっていたのでしょうか。

TV版のエンディングも不満ではありませんが、何がキングを変えさせたのか 気になるところではあります。


[Novels] [Addicted to Stephen King] [A Slice of My Life]
Shiro Kawai
shiro@lava.net