2000年8月

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8/28 (Mon) 透明人間/ロンゴロンゴ

昨日書いた「皮膚を透明にする実験」の出展はここ→ UT scientists achieve skin transparency。 グリセロールを注射して光の散乱を変えたとあるのだが、このへんのことはよくわからない。 生体の神秘。


"Glyphbreaker" で解説されていたイースター島のロンゴロンゴ文字の解読だが、 やっぱりまだ諸説あるようだ。

確かにFischerの主張は筋は通ってるけど決め手に欠ける。 現存してるスクリプトが少なすぎるからどうしようもないのか。

しかし、19世紀初頭までは実際に読み書きされていた言語が、今や誰一人として 知るものがいない、というのは感覚的に驚きだった。言語が消え行くというのはそんなものなのか。 生物的な種が滅びるのと似たようなもんかな。個体ではなく、その集合がハードウェアとなって、 その上に維持されるソフトウェア、みたいな。

8/27 (Sun) Hollow Man

ほとんど徹夜で、日本で買って来た本を何冊か読んでいた。 こんなことをするから時差がいつまでたっても戻らない。 生活リズムはがたがただ。


映画 "Hollow Man"。 Kevin Bacon扮する天才科学者が身体を透明にする薬を開発して 自ら人体実験する。現代版「透明人間」。 Sony Imageworksによるエフェクトは頑張ってる。お疲れさん。 脚本・演出はファストフード。「最先端の科学者達」が誰一人として 研究者には見えないなんてのは言いっこ無しなんだろうけど、 ああいうのが一般の研究現場に対するステロタイプなのかなあ。

ところで先日、どこかの大学が薬品で生体の皮膚を透明にすることに 成功したって報道があったなあ。生きたマウスの皮膚を、一時的に深さ2mmくらいまで透明にしたらしい。 ただ、他の部分は透明に出来たとしても、眼だけはどうにもならんだろうなあ。 水晶体で光は屈折するし、網膜に多少は吸収されなくてはならないから、眼の部分だけ 背景が歪んで見えるはず。

8/25 (Fri) Andrew Niccolの挑戦

Andrew Niccolが次作の "Simone" で、アル・パチーノの相手役のヒロインに CG俳優を使用するという→ CGI Actress To Star As Simone。 理想的な女優が見つからなかったからだというのだ。 Niccolの前2作、「ガタカ」「トゥルーマン・ショー」は共に、 生身の人間の演技ってのをかなり大事に扱っていたように感じていたので、意外だった。 Niccolは元は舞台の脚本を書いていたんじゃないかと思ったくらいだったのだが… (まあ、かなり計算された脚本であったことも確かだけど)。

先日、「仮想俳優は現実の俳優と競合するか」で 書いたように、少なくとも現在の技術では、CG俳優の作り方と現実の俳優の演技の 組み立て方の間には大きな隔たりがあると思っている。どちらが劣るとかではなく、 絵画と音楽を比べるようなものだと。もちろん、質の異なる両者を敢えて組み合わせることで 新しい表現をしてみようというのは有りだと思うが、単に生身の俳優でいいのがいなかったから CGを使おうというのはどうかなあ。Niccolがその決断をしたってのが附に落ちないんだ。 上記報道中には、Niccolが "Final Fantasy the Movie" を見てCG俳優が使えるレベルに 達していると考えたとあるのだが、FFtMは実写とは作り方が全然違うよ。いいのかなあほんとに。

個人的には、実写プレートに後からオフライン作業でCGを重ねるという 現在主流のやり方に対して、もっと実写的な作り方を入れたいと思っている。 そういうことを考えている人は他にもいるんで、 ひょっとするとどこかのCGスタジオが既にそういう技術を確立して、Niccolにアプローチしたのかもしれん。 本当に、フォトリアリスティックなCG俳優が、一流の生身の俳優とがっぷり組んだ演技が 出来るとしたら、凄いことだ。Niccolならやってくれるのかもしれん。 期待と不安。

8/24 (Thu) 休暇終了/Stuart Little/Out of their minds/Glyphbraker

休暇を取ってとある用事のため日本に行っていた。それにしても日本は 暑い暑い。あの蒸し暑さが大好きだったのだけれど、ホノルルに帰って来て からっとした空気にほっとしたのは確か。


休暇中に見聞きしたもののメモとか:

映画"Stuart Little"。 本国での公開時に観損ねていたので観に行った。 登場人物とか筋書きは類型的だが、Stuartのキャラクタが良くできてて引っ張ってくれて、楽しめた。 ただ、せっかく面白い設定なんで、脚本にもうひとひねり欲しい感じだ。 ネズミが養子になるという超現実的な世界設定に対する 登場人物それぞれの反応が微妙にちぐはぐしていたような印象がある。 例えばLittle親戚一族のStuartへの反応は画一的で、そのため 親族達の存在感が無いとか。わざとそうしたんだろうけど、 そのせいで後半はほとんど動物アニメになっちゃった。

* * *

機内での読書その1。Dennis Shasha and Cathy Lazere, "Out Of Their Minds---The Lives and Discorveries of 15 Great Computer Scientists", Splinger-Verlag, 1998。

Backus, McCarthy, Alan Kay, Dijkstra等、 コンピュータサイエンスの歴史に名前が出て来る人々にインタビューして、 これらの人々が何を求め、どのようにして発想を得たかなんてことをまとめたもの。

コンピュータサイエンスの中で、マイルストーンとなった発明はいくつもある。 しかし、コンピュータサイエンスの講義では発明の内容について学べても、 その発明を為した人物が、何に興味を持って仕事をし、どのような道筋をたどり、 どのような時代背景のもとでその発明に行き付いたかというところまではなかなか 知ることができない。本書では、そういう血の通った人物像が見えるのが興味深い。

この分野のことを知らない人でも読めるようにと、技術的な詳細にはあまり踏み込んでないが、 それがちと物足りなかった。まあ巻末の参考文献リストを当たれということなんだろう。 学生時代に読んでおきたかった本だなあ。

発明の秘訣はあるのか? 著者もあとがきで触れているが、15人の人物像を見てみると、 共通点よりは相違点が目立つ。幼少から天才を示した人もいれば、 学校をドロップアウトした人もいる。一つの理論的な問題に厳密なアプローチを試みた人もいれば、 解決したい現実の具体的な問題から有用な一般的な結果が得られた人もいる。数年ごとに興味の 対象を変える人もいれば、20年、30年というタームで大きな問題に取り組む人もいる。 ただ、共通して感じたのは、準備の出来ている人が結果を得る資格を持つということだ。

"It's not true that necessity is the only mother or father of invention... [A] person has to have the right background for the problem. I don't just go around working on every problem that I see. The ones I solve I say, oh, man, I have a unique background that might let me solve it---it's my destiny, my responsibility" (Donald E. Knuth)。

そして、準備の出来ている人が正しい時に正しい場所にいて、正しい問題に出会うという 幸運を得て、リスクを恐れずに挑戦した時、その人の年齢に関係なく結果はついてくる。

"People make much of the fertile creativity of young mathematicians and the implied stagnation of middle age. This does not seem to hold for computer scientists. [Michael] Rabin invented randomized algorithms in his forties; [John] McCarthy invented nonmonotonic logics in his fifties. [John] Backus worked on functional languages and [Edsger] Dijkstra developed new methods for mathematical proofs in their sixties" (Authors)。

必要なのは、絶えざる好奇心と、楽しむ心なのかもしれない。

"Minsky and Feynman taught me how to think and they had very different ways of thinking. But one thing they had in common is a willingness to question everything... Also, both Minsky and Feynman had a lot of fun at what they did. I think that's important. I think I do too." (Daniel Hillis)

* * *

機内での読書その2: Steven Fischer: "Glyphbreaker", Splinger-Verlag, 1997。

古代の未解読言語というのは、無条件に好奇心をかきたてる。数百年から数千年の時を経て、 刻まれた言葉は、書いた者の意志を伝えようとする。しかしその意志を読み取る術は歴史の中に 失われて久しい。本書は、2つの未解読言語(クレテのPhaistos Disk, 紀元前1600年/ イースター島のrongorongo, 1700年代)の解読に成功した著者自身による、 解読の過程のドキュメントである。

文字のみならず、基本となる言語までもが未知の状態から、一歩一歩論証を進めてゆく著者。 その過程を後から振り返れば、確かに一筋の道が見える。しかし、著者がそこを歩いていた時、 道はまだ無かった---頂上があることさえも保障されない山道を目隠しをして登るようなものだ。 後から道を辿る読者には想像しがたい困難であるが、それでも、未知なるものへ届こうと 試みる興奮は、感じることができる。

また、この著者にも、上のKnuthの言葉がそのまま当てはまるように思える。 著者は将来、未解読言語に挑むことになるとは知らずに、自分の心の導くまま、 10数ヶ国語の言語をマスターし、言語学の学位を得た。そして、必要な準備が整った時、彼は 未解読のPhaistos Diskに出会った---いや、実際には、彼は少年時代に 子供向けの考古学の本でdiskを見ている。あるいは、子供の時に見た夢が 意識の底に眠り、彼をして言語学に向かわせたのかもしれない。 結果として見れば、それは彼のdestinyであったわけだ。

8/13 (Sun) 年齢

車に載せてくことを米国ではrideというが (Do you need a ride? とか Can anybody give me a ride? とか)、昨日の英映画では "lift" という言葉を使ってたな。 英国ではliftが一般的なんだろうか。


年齢によるインスピレーションの衰えというのはあるんだろうか。 プログラマ35歳限界説、ってのは以前聞いたことがあるが。 確かに、30代後半になってくるとマネジメント的な仕事が増えて来るだろう。オーガナイザーっちゅうか。 能力的な限界よりも、コード書きそのものに対する興味を維持できるかどうかというのが ポイントかも知れない。次々と新しいモノが出て来るように見えるソフトウェアの世界だけど、 ほとんどは古い概念を組み合わせて新しい名前をつけたようなもので、 本当に新しいものなんて滅多に無いわけで。研究者なら その「本当に新しいもの」を追求するべきなのだろうけど、プログラマはどっちかというと職人。 培った経験と勘で、アベイラブルな技術の中から最適なものを選んで組み合わせ、 理論を「使えるもの」にする能力が求められる。それはむしろ経験積んでた方が有利なんじゃなかろうか。

焦らないか、と言われると、うーむどうなんだろう。好きなプロジェクトをオーガナイズできる 立場に立つためには、それなりの成果を積み上げて置かねばならないので、 たらたらしては居られないとは思う。 我々の世界では、人は肩書きでは認知されない。 「○○を作った人」「××のコードを書いた人」という称号が価値を持つ。 それに、作りたいものはたくさんたくさん有って、一生かけても終わりそうに無いから、 そういう意味でもぼさっとはしていられない。 でも、あんまり画期的な成果を出そうなんて焦りはないんだよなあ。 以前書いたように、 私のモティベーションって、自分が欲しいから作るっていうところにあるので、 画期的であるかどうかは二次的な問題だったりする。 (でもやっぱり、今まで誰も作ってなかったものを作るのは快感だけどさ)。

「あーもーめんどくさ。俺が作らんでも誰か作ってくれるだろ」と思うようになった時が 引退時なんだろうなあ。


ところで、明日からちょっと日本に行ってくるのだが、 日本に置いたままの口座の通帳の印鑑が必要になるかも知れぬと思い立ち部屋を探すも出て来ない。 こっちに来てからは当然全く使ってないわけで、とんでもないところに紛れ込んでいるのだろうか。 まさか捨てたということはないと思うのだけれど… もし無くしちゃった場合、どうなるんだろう。 印鑑証明を取り直すにしても、住民票も無いしなあ。印鑑というのも不便な制度だなあ。

と、サインに慣れた今は思うのだけれど、サインにしても、例えば右手を怪我したり したらどうなるんかなあ。クレジットカードと小切手が思うように使えなくなると 相当不便になるだろう。

8/12 (Sat) Croupier

今日の映画は"Croupier"。イギリス映画。 評判が良いので観たかったのだが、近場の映画館ではやってないので、車で25分程の島の東側のモールへ行く。

Croupierとはカジノのディーラー、元締め。 主人公Jackは作家志望だが、書き上げた作品の出版の目処が立たない。 金に困って、腕に覚えの有るcroupierの仕事を得る。 「人は、ギャンブラーになるか、クルピエになるかだ」--- Jackは決してギャンブルをしない。常にクルピエの立場に立ち、人がギャンブルをするのを眺める。 偶然に金を、人生を委ねる人々を冷静に観察する目は、神の視点か、それとも悪魔のそれか。 だが、運命は彼一人が傍観者であることを許さなかった…

やっぱヨーロッパ映画だなあ。キャラクターも設定もよく練られてて、非常に面白い。 結末は、意外というか、 ちょっと素直に納得行かないのだが、色々と意味を考えさせられてしまう。

(追記) 結局、男は運命の挑む賭けに勝って、クルピエとして人々の運命の上に 君臨するわけだが(と私は取った)、それで楽しいんかなあ、と思ってしまう。 でも確かに映画の中の男は楽しんでいて、それは私からすれば極めて異質なのだ。 にもかかわらず、男の存在感は否定しようもない。そのへんが、観た後落ち着かなくなる理由かな。

8/11 (Fri) Crusoeノート/ごりごり

ありゃ、更新報告スクリプトの改定版をサーバに反映するのを忘れてた。 revision 1.9が最新です。こちら


出張時に重宝しているサブノートPCは4年以上前に買ったもので、 最新の機種とは性能は比ぶべくもないが、旅先でダイアルアップしての メンテナンスやメモ書き、コード書きにと重宝している。 買って最初にしたのがWindowsプレインストールのディスクをフォーマットして Linuxを入れることだった。カーネルは1.2になってたかどうかの頃で、 40MBのメモリと700MBのディスクは有り余る資源だった。以降、カーネル1.3, 2.0と アップデートしてきたが、古いバージョンの機能に不満があったからではなく、 新しいソフトをコンパイルするのに、対応するライブラリが必要であったという理由による。

先日の出張で、本番前日の修羅場に、カーネル2.2でないために不便な思いをすることが あったので、重い腰を上げてRedHat6.2を入れることにした。慣れてるから簡単だと思ったんだが、 意外とパッケージの選択を慎重にしないとディスクが足りなくなることが判明。 何度かトライして、やっとそこそこ使えそうな構成を見付けた。基本的にXとEmacsと開発環境のみ。 かつては小さい、軽いと評判だったLinuxも時代の趨勢には逆らえないのか…

最近の薄くて軽くて高性能なノートPCを見る度に買い替えようかとも思うのだけれど、 今のでも機能的に不便があるわけではないのでふんぎりが付かなかった。 ただ、次期のVaio C1にCrusoeチップが載るというニュースを聞いて、かなり心を動かされた。 バッテリーが持つ、というだけではなくて、新しいアイディアを形にしてしまったTransmeta社の 心意気が好きなんで、Crusoeの載ったノートは使ってみたいと思ってたのだ。 今度こそ買ってしまうかも。


画像パターンごりごり学習 ( すりがらす(8/9, 8/10), 日記みたいなもの(8/9))。 認識系ではないが、画像生成でも、似たような話が流行りだ。

光がいろいろなものに当たって、複雑な物理過程を経て、目に届く。 全部シミュレートすることは到底出来ないから、色々な近似モデルが考えられて来た。 ところが最近よく見るアプローチは、色々な方向から見た画像やら光のコンディションを変えて得られる 画像やらをどかんと取っておいて、そのデータベースを元に与えられた環境下での 見え方を合成してしまおうというもので、メモリをがばがば食う かわりに見栄えのする画がわりと簡単に作れる。

人肌、というのはCGでうまく見せるのが難しい要素だ。 表面での反射光だけでなく、半透明である肌の内部に一回入って乱反射して出て来る光があるためで、 それは複雑すぎるんであんまり計算したくない。 CGで作った人間の肌がプラスチックみたいに見えちゃうのはそのせい。 ダミーライトを置いてみたり、いろいろ誤魔化している。 先日のうちのSIGGRAPHデモでは、顔の肌の一点における乱反射特性を写真から取り出して 使ってみた。ある条件下ではかなりうまく行くのだが、条件を変えると難しい。 だが、同SIGGRAPHで発表された論文の中には、顔の肌の全ての点にあらゆる角度から光を 当てた画像をサンプリングするという力技をやってのけたのがあって、こいつがまた なかなかいい感じの絵を作っていた。やっぱり方向性はそっちなんかなあ。

8/10 (Thu)

明け方までかかって、MayaとGimpでちくちくとデータ作成。 ああこんなにマウスを使うのは久しぶりだ。 クリックする人差指がつりそうだ。やっぱり私はキーボードでなくてはだめだ。

2時間くらいは眠れそうなので、一度帰る。朝のワイキキは、その日に消費される物資を 満載した大型車でごった返していた。舞台裏を覗いているようで、なんだか楽しい。


昨日、一昨日の愚痴めいた記述は、対象がぼかしてあったので、 ネットの向こうの人にいろいろ気をもませてしまったらしい。 自分かな、と思った方、そうではないのでご安心を。 愚痴をネットに垂れ流すのはいかんな。反省。


日記猿人の更新報告スクリプト。 JISが化けるようなので、EUCで送るようにしてみた。今日の一行コメントがちゃんと出てたら、 使えたってこと。

8/9 (Wed) C'est sa vie, mais...

現時点での自分の限界を知ることは必要なことだけど、 それを超えようとする挑戦もして欲しい、と思う。 現状で出来ることだけをすることで満足して、 それ以上のことをあっさり諦められると、寂しい。 でもそれはあくまで私の感覚だ。押しつけることはできまい。 何が目的かってとこが違うのだろうなあ。

自分でやる気になればかなり色々出来る環境に居て、 進もうと思えばいくらでも手段が転がっているのに、 手に取ろうとしない。まあ、それも一つの選択だ。 ただ、その一瞬で、多くの可能性の中から一つの人生を選んでいるという自覚があるのだろうか、 そこが気になる。

ああ、なんかぐるぐるしてるなあ。


あれ、日記猿人の更新コメントが化けるようになってしまった。 JISでESCが落ちてるっぽい。調査してる時間が無いのでしばらくコメント無しで行こう。

8/8 (Tue)

ディズニーの「ダイナソー」。 骨格とそれを取り巻く組織の弾性と重量を計算して…(8/8) というのは真っ当な考えで、一応、そういうセカンダリモーションに ある程度のダイナミクス計算を取り入れているところもあるようだが、 まだ満足のゆく結果を得るのは難しいようだ。計算量の問題で、 簡略化したモデル使わざるを得なくて、精度が上がらない。 今は熟練したアニメータの勘に頼っているところが多いのではなかろうか。 方向性は正しいので、あと2〜3年のうちにはどこかのスタジオがちゃんと実現するかもしれない。


本気でやりたいと思っているのか、なんとなくやりたいだけなのか、 どうもはっきりしない人には、あまりこちらも突っ込む気にはなれない。 こちらから見れば、チャンスという魚が足もとをうようよしているように 見えるのだけれども、本人が掴みたいと思ってないのなら言っても仕方無いし。


日本人観光客に人気のベトナム料理屋。ハワイ旅行の雑誌なんかでもよく紹介されている。 ANAのフライトアテンダントがよく行くという話も。料理はうまいし、中国系の店長が自ら アクセントのある日本語を操ってメニューの説明をしてくれたりちょっとしたデザートを 無料でつけてくれたりとなかなかサービスが良い。

でも、以前何度か台湾や韓国の友人何人かと一緒に行った時は、露骨にサービスが違ったんだよなあ。 日本人の集団の時だけ態度を変えているんだとしたら、感じ悪い。 いや、ひょっとすると店長は日本人に恩義を感じるような体験をしたとか、 何か個人的な事情があるのかもしれないし、サービスが違うと言っても普通のレストラン並の サービスになるだけなんで、とやかく言う程のことも無いのかも知れないが。

8/6 (Sun) The Perfect Storm

最近、nifty.comとかnifty.ne.jpとかのサイトを見ようとすると network unreachableではねられることがやけに多い気がするのだが、 本当にサーバ本体が落ちているのかなあ。だとしたらサービスプロバイダとして もっとしっかりして欲しいものだ。それとも、こっちから見に行く経路のどこかが 落ちているのかな。


今さらだけど、 "The Perfect Storm" を観に行った。 予告編はいかにもありがちな "disasterもの" の雰囲気を漂わせていたので あんまり期待していなかったのだが、なかなか良かった。

ストーリーやドラマはあまり無い。登場人物の背景は説明的に 描かれるだけだし、類型的なセリフ回しも気になる (特に天気予報官は許し難い)。 多分、もともとドラマを見せる気は無いのだろう。 むしろ、この映画の主役は嵐そのものだ。そして、その限りにおいては 良い仕事をやったなあと思う。映像効果はILM。 CGだけじゃなくて、実際の水をふんだんにつかった撮影シーンも気合いが入っている。

ただ、この映画に限ったことではないが、こういう災害ものでは、映画の限界を随所に感じてしまう。 例えば、夜の海中とか、転覆した船の中でもライトがさんさんと当たっていることだ。 そこに至るまでをリアルに作り込んでいればいる程、興を削いでしまう。 光が無いと撮影出来ないんだから仕方無いのだけれど。


ああ、なるほど。一昨日書いた件は、学会でなくてシンポジウムでしたか。だとしたら ハンドアウトに目を落としてもらうっていうのもありかな。

私の学科の卒論はA4で30枚以下、だったと思う。自分のやってきたことから、何が本質的に 価値があることだったのか、を削り出すことが求められていたのだろう。

8/4 (Fri) 分野が違えば

カンペキな英語での研究発表(8/5)。「読まれるべき原稿が聴衆が手許に持っている 冊子のどこに印刷されているかページ数を指示…」とのくだりで、 分野が違うと発表形式も違うのだなあと、妙なところで感心。 私が行くような電子工学・情報工学系の学会発表では、 講演時に聴衆に手元の予稿集やハンドアウトを見させるということはまず無いし、 話す文章そのものも論文の文章やスライドの文章と重ならないことが多い。 後で論文を読めば得られる情報をわざわざ口頭で説明する必要は無い、という雰囲気がある。 何が違うんだろう。

まず、発表時間の制限がきついということがあるだろう。 私の分野では、国際会議であっても発表時間は質疑応答含めて25分〜35分というものが多い。 予稿論文の中身を全て読み上げることはおろか、聴衆がハンドアウトに目を通している 時間さえ惜しい。むしろ、いかにしてその25分間、 聴衆の目と興味を講演者とスライドに引き付けられるかが勝負である。 また、論文にはアルゴリズムの詳細や細かい数式なんかがたくさん出て来る。 コードや数式をスライドで写したって、聞いてる方もそうそう簡単に隅々まで理解できるものではない。 結局、プレゼンではなるべくおいしいところを取り出して見せて、 観客が興味を持って後で論文をじっくり検討してもらうようにする、 というのが発表の肝になる。このへんの事情はJim Blinnが Things I hope not to see or hear at SIGGRAPHでユーモラスにまとめている。

人文系の学会がどんなものは知らないのだが、効率の追求は工学の使命の一つであるからして、 工学系の発表ではより多くの情報をより少ない時間で伝えることがよいとされる土壌は あるのだろう。そういえば、学部の時、文学部の友人と卒論の枚数制限がたいへんだと いう話をした覚えがある。ただ、友人の学科は××枚以上と規定されていたのに対し、 私の学科は××枚以下と規定されていたのだった。

8/3 (Thu)

相変わらず眠い。あまり焦らず、ゆったり過ごすようにしている。 裁量労働制はありがたい。縛られないですむ。

SIGGRAPHで数冊、本を買い込んで来たので手を付けるも、数ページ読む毎に眠くなって ちっとも進まない。まあ、こういうこともある。


プロセスが、何らかの原因(来ないイベントを待ち続けるなど)で止まってしまうことを、 「刺さる」と表現するのって、一般的なんだろうか。 例:「df打つと刺さっちゃうんだよ」(dfコマンドを打ったら、止まってしまっていつまでたっても 出力が返ってこない、の意)。 今の会社に来るまでは聞いたことがなかったんだけど。 英語の "stuck" から来てるのかな。 でもなんか「刺さる」という語感は能動的な感じがして、ちょっと違和感がある。

8/1 (Tue) リハビリ中

追い込みの時の効率は自分でも非常に高いと思うのだが、 終ってからしばらくはぼーっとしてしまうので、トータルでの生産性は たいして高くないのかもしれない。SIGGRAPH前に書きかけていたプログラムモジュールの 続きを書こうとするが、どうも考えがまとまらないうちに、日が暮れる。

こういう時は、人と雑談をすると結構良いのかもしれない。 ブレインストーミング的な。ちらちらと頭をよぎる考えを、 無理にまとめようとせずに、だらだらと口にしてみる。


日本の友人と電話で話す。「(SIGGRAPH向けプロジェクトが)楽しかった?」と聞かれて返事に詰まる。 楽しい、と形容することに抵抗がある。だからと言って別に苦しかったんだ辛かったんだと 言いたいわけでもなくて、うーん、何だろね。気持ち良かった、かな。 自分にとってはすごく自然なことをやってたような気がする。 結局、セックスみたいな生理的なものとあんまり変わらないような。 だとしたら、終わった後は満ちたりた気分でぐーすか寝るのが良いのだろう。


今月から、日付のところにアンカーを入れてみた。これで、特定の日付へは http://www.lava.net/~shiro/Private/diary/YYMM.html#YYMMDD (YYは西暦下2桁、MMは月(01〜12)、DDは日 (01〜31)) でリンクが張られる。過去の分もそのうち直すつもり。


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Shiro Kawai
shiro@lava.net